広告グループの考え方を知り
効果的なリスティング広告を作ろう!
リスティングメルマガ vol.9
こんにちは。マーケティングデザインの廣見です。
前回は、実際にリスティング広告を始めるにあたっての、キーワードの選定について説明させていただきました。
簡単におさらいをしてみましょう。
キーワード選定のポイントは6つ
■固有名詞キーワード
■サービスそのもののキーワード
■代替キーワード
■欲求キーワード
■プログラムキーワード
■競合キーワード
最初に行うキーワード選定はじっくりと行い、どのようなユーザーに自社はニーズがあるのか考えてアプローチしましょう。万一、欲しいユーザー層と全く違うユーザーへアプローチしてしまうと広告予算の無駄になってしまいますのでご注意ください。
今回は広告グループについて掘り下げていきますね!
■広告グループの構造を詳しく知ろう!
広告グループとは、ユーザーが検索エンジンで検索し、表示される実際の広告のことを指します。リスティング広告のアカウント構造は、アカウント→キャンペーン→広告グループ→キーワードと階層分けされていることは前回説明いたしました。
広告グループはリスティング広告をまとめる重要な「箱」
リスティング広告を運用したことがある方でも、アカウントやキャンペーンの概念については理解しているけれど、具体的にどのように広告グループを作成したら良いのか悩んでいる担当者もいるでしょう。
広告グループは、ただ単に「キーワード」や「広告文」、「表示URL」、「リンク先URL」をまとめる箱だけではありません。作り方次第では、リスティング広告で掛かる費用(クリック単価)が下がったり、また反対に掲載順位が上がったりすることがあります。
費用(クリック単価)を下げる方法や掲載順位を上げる方法はたくさんあるのですが、その中でも代表的な方法をお伝えしていきますね。■広告の掲載順位・クリック単価を左右する「品質スコア」
グーグルアドワーズとヤフースポンサードサーチの両方に、リスティング広告には「品質」というものがあります。この「品質」は掲載順位やクリック単価を左右する仕組みとなっていますので覚えておきましょう。
品質スコアとは、ひとことで言うと「広告の評価」になります。キーワードごとに1~10段階で評価され、10が1番良い評価として認識されています。(ヤフーでは品質インデックスという名称になりますが、今回は品質スコアで統一して説明しますね!)
リスティング広告における品質スコアは、以下の影響があります。
・掲載順位
品質スコアが高いほど、掲載順位が高くなる可能性があります。
・クリック単価
品質スコアが高いほど安い入札額で掲載することができます。
・広告が表示される順位
キーワードの品質スコアが高いほど、1ページ目に掲載されやすくなります。
このようにリスティング広告の品質スコアが高ければ掲載順位が高くなり、クリック単価は下がる可能性があるのです。リスティング広告を始めるうえではとても重要なポイントとなります。
例えば品質スコアが違うだけで品質スコアやクリック率はこのような差が出てきます。どちらの方がよいかわかりますか?もちろんB社の品質スコア10がよいと一目瞭然ですよね。
では、この品質スコアに大きな影響を与える「広告グループ」についてご説明いたします。
■広告グループを作成するポイント
品質スコアを上げるためには、広告グループの作り方がとても重要なポイントになります。「キーワード」「広告」「表示URL」の関連性を高めることで品質スコアが上がり、広告掲載順位が上がります。
掲載順位が上がる→上位に表示される→クリック率が上がる→品質スコアが改善される。
このような流れで品質スコアはアップされるように仕組みができています。■キーワードの属性に合わせて広告グループを作成する
次は実践です。広告グループの作成方法をお伝えいたしますね。品質スコアがあがるための広告グループを作成しましょう!
広告グループの悪い例
どうしてこの広告グループが悪い例か分かりますか?その理由は、広告グループに入っているキーワードの関連性がないためなんです。
【ヨガ】と【ダイエット】のキーワードでは、求めているユーザー層がまったく違うことが分かると思います。ましてや、【テニス】というキーワードが入っていては、この広告グループでは、どのようなユーザーに訴求したいのかがよく分かりません…。
この広告グループの作成方法だと、広告文で訴求するポイントも違ってくるため、キーワードと広告文の関連性が低くなり品質スコアが下がってしまいます。
広告グループの良い例
このように、関連性の高いキーワードごとに広告グループにまとめることで、ユーザーへの訴求したいポイントも明確になり、より見込みの高いユーザーへアプローチすることが可能になります。
広告グループを丁寧に分けて考えることで、「キーワードの関連性」と、実際に表示される「広告文の関連性」を高めることが可能になり、品質スコアが高くなる可能性が見込めます。
■品質スコアを維持するには日々の管理が重要
掲載順位・入札単価に影響を与えるため、品質スコアを維持するのはとても重要なポイントとなります。
以前、「リスティング広告は生き物」と私たち運用者は表現すると説明しました。
入札単価や掲載順位は日々変化します。
品質スコアは、広告が表示された回数(インプレッション数)、クリック率(広告がクリックされた率)、設定したキーワードと広告文の関連性など様々な要素が絡み合っています。
・広告が表示された回数に比べて、クリック率はしっかりと取れているか?
・キーワードと広告文の関連性はあるか?
・キーワード・広告文・サイトの関連性はあるか?
これらの複雑な絡み合いを日々管理することで品質スコアを維持するポイントとなります。そのため、品質スコアを維持するためには、日々のアカウント管理が必要不可欠になります。
品質スコアは一度下がってしまうと、元に戻るには時間と労力が必要になりますから、手遅れにならない前に、毎日のモニタリングで調整しましょう。
■まとめ
検索エンジンの仕事は、「情報を探しているユーザーに喜んでもらえること」なんです。つまりユーザーが探している情報にベストだと判断したものを目立つ部分に掲載しています。リスティング広告は、SEOとは違って課金すれば目立つ部分に掲載できますが、そのなかでもやはり品質の良いものはより目立つ部分に、そして低コストで掲載することができます。
そのような検索エンジンのニーズにこたえて評価を受けるためには、「検索しているユーザーにとって一番の情報を届けるために、キーワードと広告文の関連性が高いもの」を作ることが大切です。
今回お話した、広告グループのまとめ方を把握しているだけで、より低い入札単価で広告の上位表示を目指すことができるとても重要な作業になります。慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、諦めずに挑戦してみましょう。自分ひとりでは難しいと思ったらお気軽に相談してくださいね。
それでは次回でリスティング広告のメールマガジンの最終回! 最後まで乞うご期待ください。