みなさん、こんにちは。フィットネス業界に特化した広告代理店で営業をしている宮葉です。
前回、弊社でご好評を得ている「紹介キャンペーン」の概要と、その方法をお話いたしました。
これまで、スポーツクラブ様における「紹介キャンペーン」は、自社製品や自社サービスの割引が主流でしたが、「思ったように運営できないんです・・・!」という悩みをたくさん聞いてまいりました。
そこで、マーケティングデザインでは「カタログギフト」の仕組みを取り入れて、紹介“する方”にも“される方”にもプレゼントをお渡しするキャンペーンを企画・展開いたしました。
弊社の「紹介キャンペーン」を運用した結果、反応率が3.6%をに達した施設様もあります。新聞折り込みの反応率が0.05%~0.1%と言われている昨今、驚くほど素晴らしい結果が出ているんです!
とはいえ、気になるのは、お客様の属性や顧客獲得単価だと思います。
今回は、「紹介キャンペーン」で集めた100施設の統計データから、どのような方が紹介新規顧客として入会しているのか分析いたしました! ぜひ、みなさんの施設で取り入れるときの参考になさってみてください。
それでは今回もはじめてみましょう!
~この記事は、SPORTEC 2015で開催した「紹介キャンペーンの運用事例を公開します。紹介入会率2%~3%の運用事例と各データの比較分析」というセミナー内容をもとに、Web用に再編集してお届けしています~
「紹介キャンペーン」のデータを五つの角度から分析しました!
早速「紹介キャンペーン」で実際に取得したデータを紹介します。
今からお話するデータは、2012年~14年の3年間の集計結果です。関東近郊にある延べ100施設をまとめさせていただきました。
延べ100施設の平均反応率は1.5%~1.8%(※)!最大で3.6%を記録
「紹介キャンペーン」に取り組まれた施設様の初年度での平均反応率は、1.5%~1.8%(※)です。この結果は、100人の会員様にお声をかけていただいた場合、1~2名の方が新規会員様を紹介してくださるという割合です。
※会員数に対する、紹介キャンペーンの平均反応率です。
分母が多ければ多いほど、その紹介会員様の数は増えていきます。1000人の既存会員様がいらっしゃるところでしたら15名~18名の新規会員様が期待できることになりますね。
平均値が1.5~1.8%ですが、何度か運用を繰り返すことで紹介率は徐々に伸び、1年に3ヶ月、3年間の運用で反応率が3.6%に達した施設様もありました。
反応率が3.6%になりますと、1000人の既存会員がいらっしゃるところで36人の入会、2000人の施設様で72名の入会があるということです。
これから、平均的な反応率に近い「紹介率2%」の首都圏の施設様をピックアップして、1)紹介経路 2)商圏 3)顧客獲得単価 4)経年での入会者数の推移 5)3ヶ月での入会者数の推移 の五つのポイントに注目してデータを分析してまいりますね!
1:紹介経路について・・・紹介新規入会者の会員との関係は「家族」が圧倒的に多い
紹介経路の内訳につきまして、フィットネスクラブ様ですと家族紹介が圧倒的に多く、半数以上を占めています。
その次が、友人紹介で約3割。それからその次は親戚や同僚の方になっています。
ただ、ここで一つ付け加えておきます。
スイミングクラブなどの【ジュニア会員】においては、紹介経路のパーセンテージが変わりまして、友人紹介が6割弱、家族紹介が3割弱という数字が出ています。
2:商圏について・・・3㎞圏内に住んでいないけれど近くに職場や学校がある人へのアプローチはどうしていますか?
「紹介キャンペーン」で新規入会される方というのは、当たり前ですが、紹介者(既存客)の属性と似ます。
属性とは、「同じ職場に勤めている」「子供が同じ幼稚園や学校に通っている」などの生活における属性です。
ちょっと考えて欲しいのですが、一般的にスポーツクラブにおいて新規入会する方は、施設を中心に1km圏内に住んでいる方が6割です。
1kmだと、徒歩で10分~15分くらい、自転車で通う方だとと5分くらいの計算になります。
施設を中心に3㎞圏まで広げると会員の9割の方になります。
私がこのデータで注目したいのは、新聞折り込みを配布するエリアとの比較です。
皆様の施設が都市部か地方かによっても変わりますが、9割の方が3㎞圏内に住んでいることを踏まえれば、当然ながら折り込みチラシを配布するエリアは3㎞圏内と考えているでしょう。
ここがポイントなのです。
ところが、職場や学校が施設の500m以内にあったとしても、そこに住んでいなければ施設の宣伝はできません。なぜならば新聞折り込みチラシを目にする機会がないからです。
その点、紹介キャンペーンは折り込みチラシでは到達できない、近所に住んではいないけれど施設の近くで働いている・施設の近くの学校に通っているという、今まで届けたいけれど届ける手段がなかったターゲットに対してアプローチができます。
3:顧客獲得単価について・・・回を重ねるごとに顧客獲得単価は下がり、効率よく集客できる!
次に、広告担当の方が一番気になる顧客獲得単価の比較です。
初期費用としてかかる「紹介キャンペーン」の告知ツールや運用ツールの金額と、入会が決まったときにお配りするプレゼントのツール代が、紹介キャンペーンの必要経費になります。これらの費用を合算して、入会者数で割った数字をグラフにしました。
【顧客獲得単価の推移】
2012年・・・9,653円
2013年・・・9,430円
2014年・・・9,149円
チラシと比較していかがですか?
おそらく、新聞折り込みチラシを使った場合、顧客獲得単価が10000円を下回ることは滅多にないことだと思います。
やはり費用対効果を見ても、紹介キャンペーンがうまく活用できると、既存客・紹介新規顧客のお二方はもちろん、施設様側にとってもメリットのある“Win‐Win”のキャンペーンになことが分かります。
4:紹介キャンペーンによる新規顧客数の推移(1)・・・継続することで入会者が増加する!
2012年を初年とし、2013年、2014年と「紹介キャンペーン」を運用し、3年間で反応率2.0%を達成したクラブ様の達成までの推移を示したグラフです。会員母数は2000名。
【紹介キャンペーンで入会した新規顧客数の推移】
2012年・・・入会者は98名
2013年・・・入会者は107名
2014年・・・入会者は121名
徐々に右肩上がりの結果が出ているのが分かりますね。
「紹介キャンペーン」はお客様に認知してもらうのに少し時間がかかります。ですから、継続して行うことで認知度も高まり、より効果の出やすいキャンペーンになると言えるでしょう。
5:紹介キャンペーンによる新規顧客数の推移(2)・・・2名以上の複数紹介者は月を重ねればさらに増加!
3ヶ月間「紹介キャンペーン」を行った場合の入会者数の推移をグラフにしました。月を追うごとに紹介者数が増えて行っているのが分かると思います!
この「紹介キャンペーン」のすごいところは、複数紹介してくれるキーマンが現れるところです。
3か月の運用した「紹介キャンペーン」では、121名の新規入会者が訪れた施設様があります。
新規入会者は121名ですが、紹介してくださった既存の会員様の数というのは、90名なんです。つまり、2名以上紹介してくれた方が24名いらっしゃるということです。これまで、最大12名紹介してくださった既存会員様もいらっしゃいました。
この数字を読み解くと、複数紹介してくださる既存の会員様に巡り合うことが大きな差となることが分かると思います。
いかがでしょうか?
最後にもう一度お伝えいたしますが、スポーツクラブ様における弊社の「紹介キャンペーン」の平均反応率は1.5%~1.8%です。新聞折り込みチラシと比較しますと、とても良い反応だというのが見て取れると思います。
次回は、どうして弊社が「紹介キャンペーン」に注目したのかをお伝えいたします。乞うご期待ください。(宮葉)